表面被覆工事

有する被覆をコンクリート構造物の表面に形成させることで、コンクリートの劣化や鋼材の腐食の原因となる劣化因子(塩化物イオン、二酸化炭素、水分、酸素など)の侵入を抑制または防止する効果を得られる工法です。

表面被覆工事の特徴

①形成される被膜が緻密なため優れた防水性、遮塩性および中性化抑止性を有します
②耐薬品性が高く下水道施設などでライニングに使用する場合もあります
③後述の表面含浸工事に比べコンクリート中の水蒸気透過性が劣ります

表面含浸工事

コンクリート表面にシラン系あるいは珪酸塩系表面含浸材を塗布・含浸させることにより、コンクリート表層部の組織を改質し、コンクリート表面からの劣化因子の侵入または鉄筋腐食作用の抑制による耐久性向上と予防保全効果を得ることができます。

表面含浸工事の特徴

コンクリート表面に被覆層を設けないため、無色透明であることから、構造物の外観が大きく変化せず、経過観察が可能な工法となり短期間の施工が可能となります
表面含浸工事は、コンクリート表層部に撥水性やアルカリ性を付与することで劣化因子の侵入や鉄筋腐食を抑制する効果があります。

断面修復工事(左官工法)

左官工法は、はつり取ったコンクリートの劣化部にポリマーセメントモルタル等をコテ塗して、その部位を当初の性能および形状寸法に戻す工法です。
コンクリートの劣化や鋼材の腐食等によって欠損した断面、または許容限度以上の劣化因子を含むコンクリートを除去し、その断面を当初の性能及び形状寸法に戻す際に使用されます。

左官工法の特徴

①最も一般的な断面修復工法のため実績が多くあります
②施工方向にかかわらず適用可能で材料の種類が多くあります
③小規模な補修に適しています
④人力作業がメインとなるため、作業員の熟練度が要求される工法となります

断面修復工(吹付工法)

圧縮空気によってセメントモルタルを既設コンクリート面に吹き付けて断面修復を行う工法です。
湿式吹付工法…ミキサであらかじめ練り混ぜたポリマーセメントモルタルをノズル部に搬送し、圧縮空気によって吹き付ける工法です
乾式吹付工法…吹付材の中で粉粒体である超速硬セメントと骨材を圧送し、噴出直前のノズル部分で水を混合し吹き付ける工法です

吹付工法の特徴

①基本的には型枠を必要とせず、広い範囲に薄く施工できます
②複雑な形状の断面修復に対応できます
③吹付途中で材料の構成を変更できるので、部分的な高強度化や着色の操作が可能となります
④型枠の組み立て、取り外し、モルタルの振動・締固め等の削減・軽減によって施工時間を短くできます
⑤一層あたりの吹付量は、一般に湿式が20~30mm、乾式が20~100mmとなりまshす